残根、残った根の再利用
残根の表面をレジンで覆ったり
金属製のキャップを差し根を再利用する方法があります
ペン先をキャップで保護するのと同じです
この場合入れ歯にはなりますが抜歯を回避することができ
さらには入れ歯を支えることができます
場合によっては磁石を入れたりして入れ歯の維持に大きく寄与します
磁石については総入れ歯の形態の時に用いることがほとんどで
MRIを撮る際はちょっとネックになります。なので今回は磁石の入った残根は除外します
基本的に残ん根は入れ歯の沈下を防ぐことができます
入れ歯は噛むと沈下します
その量を比較すると通常の歯の場合の沈下は50〜200μm、歯肉はおおよそ2mmの沈下が
考えられます
多いと40倍位沈下量に差が出ます。また、歯肉は沈下すると疼痛が出ることがあり
噛んだ時の感覚は歯肉で噛んでいるというものになります
残根を利用するとこの沈下量を減少させることができ
残根が入れ歯を支えるので痛みも通常の入れ歯よりは出にくくなります
勿論、いいことばかりではなく長期に安定をさせようと思うとしっかりとした管理が
必要となります。一般的に歯の丈が2mm以下になるとプラークは残りやすくなります
また残根は神経処置後の歯になるので長期的に見ると根が化膿してしまう可能性があります
化膿すると入れ歯に問題がなくても痛くて噛めなかったり、歯肉が腫脹し入れ歯が当たって
痛くなることもあります
一長一短ありますので残根を再利用するか思い切って抜歯するかは
選択になります
ただ基本的には残根として残せるのであれば残しておいたほうがベターではないかと
思います。もし痛くなった場合
抜歯で解消したり再度根の治療を行い入れ歯の新製、調整により再度使用することも
できたりします。不可逆的処置などと言われますが後戻りできない処置は先送りにしても
いいかも知れません
鎌倉市 大船 歯科 歯医者