悩ましいレジン充填
レジン充填はむし歯で削除した部分を補うために行います
充填を行うにはスペースが必要です
このスペースはクリアランスと言われます。このクリアランスが不足すると長期安定する
レジン充填は行えません
クリアランスを確保するために歯を削る必要がありますが神経の残っている歯はどこまでも
削れるかというと、そうではなくかなり制限がかかります
そんな一例です
最初の状態
![](https://kuri-dental.com/wp-content/uploads/2021/12/6816936c0013ce85cf0d01a2635c35ea.jpg)
以前詰めた銀歯がすり減って無くなってしまい、上の歯のエナメル質部が下の歯の象牙質部で
咬合してしまっている状態です。さらに若干の知覚過敏がある場合きっちり咬合しているので
レジン充填のクリアランスが取れません
無理にクリアランスを確保すると下図の様に神経を触ってしまう場合も考えられます。
![](https://kuri-dental.com/wp-content/uploads/2021/12/8ef9f40d7ad48390ee40038be1df7db5.jpg)
なかなか動きが取れないので経過観察を行うことも一興かと思いますが
材質の硬さとしてエナメル質>象牙質なので象牙質の方が選択的に削れやすい状態となってしまいます
![](https://kuri-dental.com/wp-content/uploads/2021/12/9a93d60facae977b370e48d99b87b89c.jpg)
知覚過敏については治ることも多いですがこの削れやすさについては材質の違いによるものなので
改善は難しいかと思います
選択的に削れれば知覚過敏の再発もあります
なんだか三竦みを思い出す状態です
鎌倉市 大船 歯科 歯医者
くり歯科クリニック
2021.12.07 レジン充填